石原慎太郎はなぜ天才と称賛されたのか?文豪と都政を制した異能の真相
石原慎太郎氏の文学の才能を語る上で欠かせないのが、昭和を代表する文豪・三島由紀夫との関係です。文壇に彗星のごとく現れた慎太郎氏に対し、三島は強い関心と時に強烈なライバル心を抱いていました。
三島由紀夫は慎太郎氏の肉体性や行動力に満ちた文体を「類まれなる野性味と近代的な知性が奇跡的に同居している」と激賞。当時の文壇が主流としていた内省的でじめじめとした私小説の枠組みを蹴破る、慎太郎氏のスケールの大きさに嫉妬にも似た賛辞を贈りました。二人はボディビルやマリンスポーツを共に嗜み、思想や文学論を巡って激論を交わす親密な盟友関係を築きます。
後年、三島が自決を遂げる直前まで交わされた往復書簡や対話の記録からも、慎太郎氏の表現者としての感性が、当代一流の知性たちからいかに特別視されていたかが窺えます。川端康成や大江健三郎といったノーベル文学賞作家たちとも激しく切り結び、文壇の寵児にとどまらない圧倒的な存在感を放ち続けました。