本が消えた?それとも進化?「静寂の殿堂」を破り年間150万人を集める地方図書館の凄絶な現場
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館内の案内カウンター周辺には、目録カードを探す人の姿も、検索端末の前で立ち尽くす人の姿もない。利用者がスマートフォンやウェアラブル端末をかざすと、館内マップ上に目当ての本の書架までのルートが拡張現実(AR)で浮かび上がる。同時に、その書籍に関連するデジタルアーカイブや、過去の貸出傾向に基づいた関連論文へのリンクが手元の画面に一瞬でリストアップされる。
「紙の質感や装丁が持つ一覧性の高さと、デジタルの即時性・検索性を対立させるのではなく、完全にシームレスへ繋ぎました」と、館内の技術運用を担当するスタッフは胸を張る。貴重な歴史的古文書は超高精細3Dデジタルスキャンで閲覧可能にしつつ、実物の持つ歴史的価値を間近で体感できる展示コーナーを常設。デジタル化が進めば進むほど、リアルな紙の書籍の持つ手触りや存在感が際立つという、逆説的な現象がここで起きている。