43歳の「裏番長」が見せる終章の輝き——金原正徳が日本Mma界に遺す至高の格闘Iqと最後の航路
彼の評価を決定づけ、日本格闘技史にその名を深く刻み込んだ一戦といえば、やはりクレベル・コイケとの死闘だろう。
三角絞めや腕十字など、下からの極め技で並み居る強豪を葬ってきた「サブミッションの鬼」クレベル。多くの専門家が「下になったクレベルには誰も勝てない」と予測する中、金原は真正面からクレベルのガードポジションに入り込んだ。
結果は圧巻の判定勝ち。クレベルの仕掛けをすべて察知し、首の位置、肘の締め、腰のプレッシャーだけで封殺。トップポジションをキープしたまま殴り続け、完全な完封劇を演じてみせた。格闘技ファンは戦慄した。「柔術の鬼」を正攻法のグラップリングで完封したあの夜、金原正徳という男の格闘IQは、世界基準であることを証明してみせたのだ。