ハゲタカファンドの正体と現在|実在モデルや買収手口を徹底解剖

今注目を集めている ハゲタカファンドの正体と現在|実在モデルや買収手口を徹底解剖について、詳しいまとめをご紹介しています。

「ハゲタカファンド」という刺激的な言葉は、正式な金融用語ではありません。英語の「バルチャー・ファンド(Vulture Fund)」を直訳した俗称であり、本来は砂漠や荒野で弱り切った動物の死肉を待ち構えて貪る猛禽類「ハゲタカ(禿鷹)」に由来します。アメリカのウォール街において、財務危機や経営破綻に陥った企業の不良債権や破綻寸前の株式を二倍三文で買い集め、強引な再編を行って莫大な利益をかすめ取るファンドに対する蔑称として生まれました。

日本でこの言葉が定着したのは、1990年代後半から2000年代初頭にかけての金融危機です。バブル崩壊によって国内のメガバンクや地方銀行は天文学的な不良債権を抱え込み、身動きが取れなくなっていました。そこに目をつけたのが、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、サーベラス、ローンスターといった米系を中心とする外資系投資ファンドでした。

彼らが用いた代表的な手口が「バルクセール(まとめ買い)」です。銀行が抱えていた額面数百億円規模の焦げ付き債権を、簿価のわずか数パーセントという破格の安値で一括購入。その後、担保に入っていた一等地の不動産を差し押さえて転売したり、債務者である企業に過酷な返済を迫って利益を回収しました。血も涙もない回収劇を目の当たりにした当時の金融関係者や報道機関が、畏怖と嫌悪を込めて彼らを「ハゲタカ」と呼び始めたのが発端です。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。