火垂るの墓ポスターの光を上げると浮き出るB29と恐怖の裏設定
この戦慄の仕掛けを考案したのは、言わずと知れた巨匠・高畑勲監督とその制作陣である。スタジオジブリが1988年に送り出した『火垂るの墓』は、決して単なる「お涙頂戴の反戦映画」ではない。
高畑監督は生前、観客に無批判な同情を寄せることを嫌い、当事者たちの選択や過ちを客観的かつ冷徹に見つめさせる演出を徹底した。ポスターにおける「蛍の光」と「火の雨」の同調は、過酷な現実から目を背けて自分たちだけの小さな世界に閉じこもってしまった兄妹の悲劇的な運命を、恐ろしい精度で象徴している。