「見上げる恐怖」と地下街でのパニック――高層化する都市の陰で急増する「低所恐怖症」の知られざる実態

「見上げる恐怖」と地下街でのパニック――高層化する都市の陰で急増する「低所恐怖症」の知られざる実態にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

高い場所から見下ろす恐怖が「高所」なら、「低所」の恐怖はどこから来るのか。決定的な違いは、視覚的な「圧迫感」と「重力感」の認知にある。高所恐怖症が落下への恐怖であるのに対し、低所恐怖症は「埋没する恐怖」や「見上げる対象の圧倒的な質量への恐怖」に近い。

落ちるのではない。押し潰されるのだ。その初期症状は極めて微細である。地下駐車場に入ったときの軽いめまい、吹き抜けのロビーを見上げたときの立ちくらみ。これらを単なる疲れや貧血で片付けてしまう人は多い。しかし、症状が進行すると、特定の場所を避けるようになり、最終的には通勤や買い物といった日常生活に支障をきたすようになる。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。