使用期限切れの薬は飲むと危険?薬剤師が明かす健康リスクと廃棄法
医薬品は、日本薬局方に定められた極めて厳密な規格に基づいて製造・流通している。有効成分が一定の割合で保たれ、人体に害を及ぼす分解物が基準値以下であることを確認した上で、使用期限が設定されている。期限を過ぎた薬の内部では、光や湿気、温度変化によって加水分解や酸化が着実に進行する。
主成分の純度が落ちて薬効が減弱するだけならまだしも、深刻なのは分解生成物による毒性の発現だ。たとえば一部の抗生物質や消炎鎮痛薬は、劣化に伴って胃腸粘膜への刺激が跳ね上がり、重篤な潰瘍やアレルギー反応を引き起こすケースがある。医薬品医療機器等法(薬機法)が定める品質保証の枠組みを外れた薬剤を体内に取り込む行為は、未知の化学物質を摂取している状態と何ら変わりない。