インフルエンザがうつる確率は?家庭内感染20〜40%の真相と対策
インフルエンザを取り巻く情報の中には、法的なルールや医療制度に関する誤解が少なくありません。知っておくべき2大盲点を整理します。
誤解1:家族がインフルエンザになれば「濃厚接触者として出勤停止」になる?
学校保健安全法に基づく学校や幼稚園とは異なり、労働基準法や感染症法において、大人の「家族内濃厚接触」に対する一律の法的出勤停止義務は定められていません。本人が無症状である場合、出社するかどうかは各企業の就業規則や衛生方針に委ねられています。
ただし、前述の通り潜伏期間中であっても発症直前にはウイルスを排出する可能性があるため、会社側の理解を得て「在宅勤務(テレワーク)への切り替え」や「不織布マスクの常時着用・社食での単独喫食」などの自発的なリスク回避行動を取ることが推奨されます。
誤解2:病院に行けば誰でも「予防投与」の薬を保険で処方してもらえる?
「家族がインフルエンザになったから、自分も予防のためにタミフルを飲みたい」と受診する方が増えています。日本感染症学会のガイドラインにおいて、抗インフルエンザ薬の「予防投与(発症前・曝露後投与)」は認められています。接触後48時間以内に服用を開始することで発症率を大幅に下げる効果があります。
しかし、予防投与は原則として公的医療保険の適用外(全額自費診療)となります。保険適用が認められるのは、患者と同居している家族のうち「65歳以上の高齢者」「慢性呼吸器疾患・心疾患患者」「糖尿病などの代謝性疾患患者」「腎機能障害患者」など、重症化リスクが極めて高いハイリスク群に限定されているのが実情です。費用は診察代を含めて1万円前後かかる場合が多いため、受診前に医療機関へ事前確認することが賢明です。