中国が急ピッチで進める「静止軌道覇権」の舞台裏――大型ロケットが切り拓く2026年宇宙レースの異変
このロケットの役割は、単なる地球周回衛星の打ち上げにとどまらない。月探査計画「嫦娥(Chang'e)」シリーズを支える通信中継衛星の投入や、深宇宙探査に向けた実証実験においても中心的な役割を果たしている。2026年の現在、月裏側や極圏との常時通信を可能にする中継インフラの補強が進行中だ。
さらに注目を集めているのが、軌道上での宇宙太陽光発電(SBSP)の基礎実証用大型構造物の打ち上げだ。膨大な重量を持つ実験モジュールを高高度へ届けるためには、圧倒的な推力と確実な静止軌道投入能力が欠かせない。未来のエネルギー構造をも見据えた巨大プロジェクトの足場が、静かに作られつつある。