耳をすませば地球屋は実在する?聖蹟桜ヶ丘の真相とジブリパーク完全解説
地球屋を語る上で欠かせないのが、緑色の瞳を持つ猫の人形「フンベルト・フォン・ジッキンゲン男爵(通称:バロン)」と、店内に置かれた年代物の「からくり時計」です。
バロンの瞳には、光の屈折によって神秘的な輝きを放つ「エンゲルス・ツィマー(天使の部屋)」と呼ばれる特殊なガラス工芸の手法が用いられているという裏設定が存在します。おじいさんが若き日にドイツで出会い、悲しい別れを経験した恋人・ルイーゼの記憶と対になっており、のちに雫が書き上げる物語『猫の恩返し』へと繋がる極めて重要なモチーフです。
また、正午(12時)に作動するからくり時計には、ドワーフの王とエルフの女王による「すれ違いの悲恋」が描かれています。時計盤の奥で鉱工として働くドワーフたちと、12時の一瞬だけ姿を現すエルフの女王。決して結ばれることのない2人の刹那の逢瀬を見つめながら、西司朗が雫に時の尊さを語る場面は、思春期の焦燥感と未来への決意を象徴する屈指の名シーンとして知られています。