なぜ庭木を枯らすのか?プロ直伝の透かし剪定のコツと失敗防ぐ全手順
SNSや園芸系の質問掲示板に目を向けると、「休日に思い切って剪定したら、シンボルツリーのシマトネリコがスカスカになり芽が出なくなった」「モミジを透かしたつもりが、ほうきを逆さにしたような不恰好な樹形になってしまった」といった失敗談が数多く寄せられています。植木業者の現場アンケートやユーザー対応データによれば、庭木に関する緊急ヘルプ要請のうち、約43%が「自己流剪定による樹形の崩落および樹勢衰退」に関するリカバリー相談です。
特に多くの初心者が陥りやすいのが、剪定バサミの使い方における初歩的なミスです。剪定バサミには厚みのある「受け刃(受刃)」と鋭利な「切り刃(切刃)」が存在しますが、刃をあてる向きを意識せずに使っているケースが目立ちます。切り落とす枝側に受け刃を当て、木に残す主枝側に鋭い切り刃をぴたりと添えて切断しなければ、残す側の樹皮を押し潰して組織を挫滅させてしまいます。挫滅した傷口は乾燥しにくく、雨水が滞留して細菌感染の温床となります。
また、枝の分岐点から数センチ離れた中途半端な位置で切断した結果、残された断端(枝の切り残し)が養分を受け取れずに腐食し、そこから幹の深部へと腐敗が進行するトラブルも頻発しています。「切るなら付け根ギリギリの膨らみ(枝襟・バークリッジ)直外側で、かつ残す幹を傷つけずにスパッと切る」。この基本作法を怠ると、どんなに高価なハサミを使っても木を痛めつける凶器へと変わってしまいます。