『ターちゃん』を生んだ徳弘正也の漫画道と尾田栄一郎が惚れた背中
青年の心に深く刺さり続ける傑作といえば、『狂四郎2030』を外すことはできない。退廃した近未来の日本を舞台に、国家の狂気と人間の誇り、そして切ない愛を描いた最高峰のSF漫画である。
過激なバイオレンスと徹底したディストピア設定の中に、一筋の純愛を紡ぎ出す手腕は圧巻の一言。過酷な運命に抗い続ける主人公・狂四郎と志乃の絆は、多くの読者の胸を打ち、カルト的な人気を獲得した。少年誌の枠組みを外し、青年誌へと発表の場を移したことで、ストーリーテラーとしての深みと毒がより一層解き放たれることとなった。