『君の名は。』隕石落下の真相を考察!1200年周期の謎と生存劇の伏線
劇中で日本上空に接近し、秋祭りの夜に分裂して甚大な被害をもたらした天体の正式名称はティアマト彗星です。この彗星は太陽の周りを1200年の公転周期で巡る長周期彗星として設定されています。物語のクライマックスにおいて、地球への最接近時に氷と岩石の結合組織が崩壊を起こし、分裂した直径約40メートルの巨大な破片(彗星核の一部)が「隕石」として糸守町の中心部へ超高速で落下しました。
新海誠監督が本作の天体描写に徹底的なリアリズムを持ち込んだことは有名です。天文学における彗星の分裂現象は決してフィクションの産物ではなく、1994年に木星へ衝突した「シューメーカー・レヴィ第9彗星」のように、現実の宇宙空間でも潮汐力や熱膨張によって頻繁に観測されています。美しい尾を引く天体ショーの裏側に潜む破壊の脅威を、緻密な軌道計算とリアルな物理挙動に基づいて映像化したからこそ、観る者を圧倒する説得力が生まれました。