大改修で激変した大阪市立美術館の全貌|国宝と新展示のリアル

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大阪市立美術館のアイデンティティを語る上で欠かせないのが、8,500件を超える膨大な所蔵品です。その中核を成すのは、住友家第15代当主・住友吉左衞門(春翠)による敷地と庭園の寄贈、そして実業家・阿部房次郎のコレクション(阿部コレクション)をはじめとする関西財界人たちの寄贈品群です。

所蔵品には、中国絵画史上の至宝とされる国宝や重要文化財が多数含まれます。なかでも唐代・宋代・元代の名筆や、尾形光琳をはじめとする近世日本絵画、山口コレクションの仏教美術など、東洋古美術の厚みは国内屈指のレベルを誇ります。

多くの来館者が特別展を目当てに足を運びますが、真の美術通が注目すべきは同時開催されるコレクション展(名品展)です。リニューアルによってテーマ別の展示構成が整理され、所蔵品が持つ歴史的背景や寄贈者の審美眼を紐解く解説パネルも大幅に刷新されました。特別展の混雑を抜け、静謐な空間で国宝級の名品と対峙する時間こそ、本館が提供する最高の贅沢といえます。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。