鎌倉最古の杉本寺へ。苔むす階段と秘仏・十一面観音の神秘を解く

鎌倉最古の杉本寺へ。苔むす階段と秘仏・十一面観音の神秘を解くの見逃せないポイントを一挙に解説しました。

杉本寺の本堂奥、静謐な空気が満ちる内陣には、国の重要文化財に指定された三尊の十一面観音菩薩立像が大切に安置されている。行基の手による伝承をもつ最古の観音像をはじめ、慈覚大師円仁、恵心僧都源信といった伝説的な名僧が彫り上げた格調高い尊像が一堂に会する光景は、まさに圧巻だ。

歴史の表舞台に立った武将たちも、この観音像の威徳にひれ伏した。鎌倉幕府を開いた源頼朝もまた、杉本寺に深く帰依し、手厚い保護を与えたことで知られている。火災が起きた際、観音像が自ら本堂を抜け出し、大石の下で難を逃れたという「杉の本の観音」の言い伝えは、今も語り継がれる奇跡の一章だ。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。