世界遺産が多い国ランキング2026!伊中独占の理由と日本の順位
世界遺産の登録件数に関して、ネット上やSNSではいくつかの典型的な誤解が見受けられます。
最も多い誤解は、「世界遺産が多い国ほど観光地として優れている」という短絡的な見方です。世界遺産は本来、観光プロモーションのための格付けではなく、危機に瀕する人類の遺産を後世に残すための保護制度です。過度な観光地化によって生じるオーバーツーリズム(観光公害)は、ベネチア(イタリア)やマチュピチュ(ペルー)など世界中で深刻化しており、住民生活の破壊や文化財の摩耗という深刻な副作用をもたらしています。
また、「登録数が少ない国=歴史や自然が乏しい国」という認識も誤りです。ユネスコの審査には莫大な調査費用と多言語での申請書作成能力が必要とされるため、開発途上国や紛争地域では、極めて貴重な遺跡がありながら申請自体が困難なケースが多々あります。近年、ユネスコは登録の地域間格差を是正するため、欧州などの保有多数国からの新規推薦数を制限する方針を打ち出しています。