都市の狂騒を脱ぎ捨てる緑の聖域——2026年、なぜ「神戸市立森林植物園」が世界を惹きつけるのか
秋が深まると、風景は一転して燃え上がるような色彩の渦と化す。通常、日本の紅葉スポットといえばイロハモミジやヤマモミジが中心だが、ここでは北米原産のユリノキやラクウショウ、さらにはヨーロッパの木々が時期をずらしながら順に色づいていく。
特に圧巻なのは「シアトルの森」周辺だ。神戸市とシアトル市の姉妹都市提携を記念して作られたこのエリアでは、見上げるほどの高さを誇るユリノキの巨木が黄金色に輝き、池の面に映り込む。続いて11月に入ると、3,000本を超えるカエデ類が深紅のドレスを纏い、訪れる者の視界を埋め尽くす。長期間にわたって色彩のグラデーションを楽しめるのは、世界中から多様な樹種を集めたこの園ならではの特権と言える。