飛行機で耳が痛いのはなぜ?着陸時の激痛を防ぐ5つの予防法【徹底解説】

飛行機で耳が痛いのはなぜ?着陸時の激痛を防ぐ5つの予防法【徹底解説】に関するポイントを詳しくまとめました。詳細な解説をチェックしましょう。

飛行機に乗っている際、特に高度を下げて着陸態勢に入る降下時(着陸の約30〜40分前)に耳の痛みがピークに達します。この現象の背景には、旅客機の客室内気圧をコントロールするシステムと、耳の内部にある「耳管(じかん)」の構造が深く関わっています。

ジェット旅客機は巡航中、高度約1万メートル付近を飛行しますが、機内は完全に地上と同じ1気圧(約1,013hPa)に保たれているわけではありません。機体構造への負荷を抑えるため、機内気圧は標高約2,000メートル(富士山5合目付近)に相当する約0.8気圧(約800hPa)まで減圧されています。離陸時は気圧が下がるため中耳(鼓膜の奥の空間)の空気が膨張し、耳管から自然に空気が出やすいため、激痛には至りにくい傾向があります。

しかし問題は着陸に向けた降下時です。機内の気圧が0.8気圧から地上1気圧へと急激に高くなる(加圧される)際、中耳腔の気圧は低いまま取り残されます。その結果、外気圧に押された鼓膜が内側へ強くへこみ、周囲の神経を刺激して激しい痛みを引き起こします。通常であれば鼻の奥と中耳をつなぐ細い管「耳管」が開き、外気を中耳へ取り込むことで圧力が平衡化されますが、耳管の開閉がスムーズにいかないと鼓膜が限界まで引っ張られ、激痛や内出血、浸出液の貯留を伴う「航空性中耳炎(気圧外傷性中耳炎)」を発症してしまうのです。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。