缶も実は生?知られざる生ビールの真実と居酒屋で美味しく飲む知識
日本において、商品パッケージに「生ビール」と記載するためのルールはきわめて厳格だ。業界の自主基準である「ビールの表示に関する公正競争規約」および国税庁が告示する基準に基づき、熱処理を施していない製品のみがその名称を使用できる。
日本の酒税法上、原材料や製造手法による区分は明確だが、生ビールという表現自体は熱の有無のみを指標としている。ビール産業の黎明期を支えた日本醸造協会などの研究機関が蓄積した微生物管理や醸造技術の知見が、熱処理なしでの長期品質保持という世界屈指の品質管理体制を成立させたのだ。
海外では「ドラフトビール(Draft Beer)」が主に樽出しのビールを指す場合が多いのに対し、日本では非熱処理の製品全般を包括する。この用語の定義の違いが、多くの利用者を困惑させる元凶となっている。