オーソレミオ歌詞のカタカナ完全版!本格発音と歌い方の極意を徹底解説

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まばゆい地中海の陽光を想起させるこのメロディが、実は遠く離れたウクライナの地で生まれたという史実は、意外なほど知られていません。

1898年、ナポリ出身の音楽家エドゥアルド・ディ・カプア(Eduardo di Capua)は、バイオリニストの父親に伴われて巡業に出ていたウクライナ南部・オデッサの滞在先で、詩人ジョヴァンニ・カプッロ(Giovanni Capurro)から届いた詩片にメロディを書き付けました。黒海の冷たい潮風と故郷への痛切なノスタルジー(望郷の念)が、あの奇跡のような温かい旋律を生み出したのです。

しかし、この歴史的名作を生み出した創作者たちの晩年は過酷を極めました。彼らは曲の完成後、地元ナポリの名門出版社ピエディグロッタ社の音楽コンクールに出品したものの、結果は第2位。著作権をわずかなはした金で売り渡してしまったため、世界中で天文学的な大ヒットを記録したにもかかわらず、ディ・カプアもカプッロもその莫大な恩恵を受けることなく、極貧のうちにこの世を去りました。

エルヴィス・プレスリーが『It's Now or Never』としてカヴァーし全世界で2000万枚以上のセールスを記録した際も、作曲者の正当なクレジットと権利を巡って長年にわたる法廷闘争が続きました。陽気で屈託のないメロディの奥底に流れる、どこか切なく胸を締め付ける旋律の陰影は、貧困と異郷の寒さの中で故郷の太陽を渇望した作曲家の魂の叫びそのものなのです。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。