「表現の自由」か「二次被害」か――実録犯罪コミックが令和のネット社会に投げかける重い問い
スマートフォンの画面をスクロールするだけで、かつての猟奇事件が鮮明なイラストとなって目の前に現れる。これが現代の日常だ。特に、実際の事件をベースにしたコミックは、PV(ページビュー)を稼ぎやすいキラーコンテンツとして扱われがちである。過激な描写、煽情的なサムネイル。それらはクリックを誘う強力な罠だ。
しかし、そこには決定的な視点が欠けている。被害者とその遺族の痛みだ。フィクションという免罪符を盾に、どこまで現実の悲劇を切り売りしていいのか。業界内でもこの境界線を巡る議論は紛糾している。