世界の山ちゃん手羽先の秘密と真実|風来坊との違いや人気メニューを徹底解剖
世界の山ちゃんを運営する株式会社エスワイフードの歴史において、最大の転換点となったのは2016年8月の出来事でした。創業以来、ユニークなキャラクター(鳥男のモデル)としても親しまれ、強烈なトップダウンで会社を牽引してきた創業者・山本重雄氏が59歳で急逝したのです。
カリスマ創業者の突然の死により、企業存続の危機が囁かれる中、後継者として代表取締役社長に就任したのが妻の山本久美氏でした。元小学校教員であり、当時は専業主婦として3人の子どもを育てていた久美氏の社長就任は、飲食業界内外に大きな驚きを与えました。
久美社長が推進したのは、先代の遺志を継承しつつも、組織を構造改革する「全員参加型経営」への転換でした。
- 理念経営の浸透と社内コミュニケーションの刷新:「立派な変人になれ」という創業精神を大切にしながら、現場スタッフの声吸い上げや働きやすい環境づくりを推進。
- EC・通販事業の急拡大:家庭で手軽に本店の味を楽しめる「冷凍手羽先」のEC販売を強化し、全国のスーパーや通販サイトへの卸ルートを開拓。
- 海外・多角化戦略とDX導入:公式アプリによる店舗予約の円滑化や、新業態(テイクアウト専門店「世界の山ちゃん 持ち帰り専門店」やラーメン業態など)の立ち上げ。
メディア取材や各種講演において、久美社長は「主婦目線・現場目線だからこそ気づけた課題がたくさんあった」と述懐しています。創業者への依存から脱却し、強固なチーム経営へと移行したことで、コロナ禍などの外食不況をも乗り越え、ブランド価値をさらに高めることに成功しました。