なぜ四代目菊川の一本鰻に熱狂するのか?老舗卸問屋の凄みと評判の真相
うなぎ四代目菊川の最大の強みは、その出自にあります。母体となるのは創業90年を超える老舗鰻卸問屋です。日本各地の産地から日々膨大な数の鰻を仕入れ、選別してきた歴史のなかで培われた「目利き力」こそが、他店の追随を許さない絶対的な土台となっています。
一般的な鰻専門店では、仕入れた鰻をサイズごとに切り分けて提供するのが通例です。しかし、四代目菊川では「誤魔化しが利かない一本のまま提供する」という大胆な決断を下しました。一本丸ごと焼き上げるには、頭から尾まで均一に脂が乗り、焼き上がりの縮みや反りを計算できる最高ランクの鰻でなければ成立しません。卸問屋直営だからこそ、厳しい選別基準をクリアした肉厚で上質な鰻だけを安定して確保できるのです。
さらに、焼きの技術にも一切の妥協がありません。職人が操る備長炭による炭火手焼きは、蒸しの工程を入れない関西風の「地焼き」を採用。炭火の遠赤外線で旨味を閉じ込め、皮目はパリッと軽やかな食感に仕上げつつ、身は自身の脂でふんわりと蒸し焼き状態になります。この「パリッ・ふわっ・トロッ」の三位一体の食感こそが、訪れる人々を虜にする決定的な理由です。