筍と油揚げの煮物の黄金比とは?料亭級の味に染みる下処理と簡単レシピ
煮物の味のクオリティを左右する最大の要因は、実は煮込み前の「下処理」にあります。素材の雑味をあらかじめリセットしておくことで、だしの旨味が素直に染み渡ります。
1. たけのこ水煮の下処理(酸味と臭みのリセット)
スーパーで手に入る水煮パックは、保存性を高めるためにpH調整剤(クエン酸等)が使用されていることが多く、そのまま煮ると独特の酸味が残ります。また、ひだの内側に見られる白い粉状の塊はアミノ酸の一種であるチロシンです。害はありませんが、舌触りを損なう原因となるため、竹串などで優しく掻き出しましょう。
カットした水煮筍を熱湯で2〜3分サッと下茹で(湯通し)し、冷水に数分さらすだけで、余分な酸味と保存液の臭気は完全に消失します。
2. 生筍のアク抜き(米ぬかと赤唐辛子)
春に生の皮付き筍が手に入った場合は、掘り出してから時間が経つほどえぐみ(シュウ酸・ホモゲンチジン酸)が増加します。先端を斜めに切り落とし、皮に縦一本の深い切れ目を入れたら、たっぷりの水、米ぬか1カップ、赤唐辛子1本とともに強火にかけます。沸騰後は弱火で根元に竹串がスッと通るまで1時間前後じっくり煮込み、そのまま茹で汁の中で完全に冷めるまで放置(半日程度)するのがえぐみ取りの鉄則です。
3. 油揚げの油抜きのコツ
油揚げは表面の酸化した油を落とす「油抜き」が必須です。ザルに広げて熱湯を両面へ回しかけるか、沸騰した小鍋で30秒ほど泳がせてから冷水に取り、水気を両手で優しく絞ります。このひと手間で余分な油臭さが抜け、油揚げのスポンジ状の組織が煮汁をごくごくと吸い上げるようになります。