給与から引かれる所得税の月々計算の仕組みと手取りを守る必須知識
給与から天引きされる所得税の月々の計算は、複雑な数式を手計算しているわけではありません。給与計算の実務では、以下の3つのステップを踏んで機械的に税額が導き出されます。
最初のステップは、課税対象額の計算です。基本給や各種手当(役職手当・残業手当など)を合算した総支給額から、まず「非課税となる交通費(通勤手当)」を除外します。そこから、健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・介護保険料を合計した社会保険料控除を差し引きます。この「総支給額(非課税交通費除く)− 社会保険料」で残った金額が、その月の所得税計算の基準となる課税対象給与です。
第2ステップでは、算出した金額を国税庁が発行する源泉徴収税額表(月額表)に当てはめます。この表の縦軸にある「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額」の該当する行を探します。
第3ステップとして、横軸にある「扶養親族等の数」が交差するマス目を確認します。そこに記載されている金額こそが、その月に給与から源泉徴収される所得税額です。1円単位の複雑な税率計算を毎月行うのではなく、区分ごとの一覧表から該当する税額を機械的に割り出すのが月々の源泉徴収の基本構造です。