元オリンパス社長・菊川剛の現在|巨額損失隠し事件の真相と賠償判決
長年隠蔽されてきたパンドラの箱が開いたのは、菊川氏自らが後継社長に指名した英国人、マイケル・ウッドフォード氏の登用がきっかけでした。2011年4月に社長に就任したウッドフォード氏は、過去の不透明な企業買収(英ジャイラス社買収時の法外なフィナンシャル・アドバイザー報酬や、国内ベンチャー3社の高額買収)に疑念を抱きます。
ウッドフォード氏が真相究明を求めて菊川会長に直訴したところ、2011年10月14日の取締役会で突如として社長職を電撃解任されました。この独断専行の解任劇に対し、ウッドフォード氏は英国や各国の有力メディアへ内部告発を決行。事件は瞬く間に国際的なスキャンダルへと発展しました。
調査の結果、バブル崩壊によって生じた巨額の有価証券含み損を、ファンドやダミー会社を利用して帳簿外へ移転させる「損失飛ばし」が判明。歴代の財務担当幹部とともに約1,177億円もの損失隠しを主導していた実態が白日の下に晒され、菊川氏は会長職を辞任、2012年2月に金融商品取引法違反の容疑で東京地検特捜部に逮捕されました。