渋谷の森で25年、子どもが泥まみれで育つ場所の真実
2000年、日本社会は子どもの遊び場から次々と「危険」を排除していた。ブランコは撤去され、公園には「ボール遊び禁止」の看板が立ち並ぶ。訴訟リスクを恐れた自治体が、管理責任を果たすという名目で、子どもの冒険心を奪っていった時代だ。
そんな中、渋谷区の一角に「自分の責任で自由に遊ぶ」を掲げた場所が生まれた。プレイパーク運動の理念に共感した地域住民たちが、行政と交渉を重ねて実現させた空間である。当時の関係者は「最初の1年は説得の連続だった」と振り返る。
傾斜地を活かした地形。木々が自然に生い茂る環境。ここでは大人が「危ないからダメ」と言わない。代わりに子ども自身が判断する。3歳児が1メートルの段差を降りるのに5分かけてもいい。小学生が穴を掘って地面が崩れる経験をしてもいい。