古い灯油は使える?昨シーズンの持ち越しリスクと見分け方・処分法

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インターネット上の掲示板やSNSでは、「古い灯油が半分残っていても、新しい灯油を半分足して薄めれば問題なく燃える」という体験談が散見されます。しかし、これは専門技術的にも極めて危険な誤解です。

灯油の酸化重合によって生じた過酸化物は、新しい灯油を投入したからといって消滅・分解するわけではありません。希釈によって一時的に着火しやすくなるだけで、気化器を通過する際にタールとして熱分解・沈着する絶対量は確実に存在します。

さらに危険なのは、「微弱な不具合を抱えたまま燃焼し続けること」です。完全に火がつかない状態であればユーザーは使用を諦めますが、薄めて騙し騙し使えてしまうと、気化器内部で徐々にカーボンとタールが堆積し、ある日突然、最大火力時に消火ボタンを押しても火が消えない「暴走燃焼」を引き起こします。

「灯油代数百円をケチった結果、3万円〜5万円のファンヒーターを買い替えることになった」「保証期間内だったが無償修理を断られた」という事例は後を絶ちません。メーカー各社の保証規定(ダイニチ工業、コロナ、トヨトミ等)には、「不良灯油(変質灯油・不純灯油)の使用に起因する故障は、保証期間内であっても有償修理」と明記されています。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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