ワッフル堀の美しき罠と激闘の記憶!北条最高峰・山中城址の真実
日本の城郭といえば、高大な石垣を思い浮かべる人が多いだろう。だが、日本の城郭史において、石を使わずに土を彫り込み、盛り上げる「土の城」こそが関東の戦国建築の到達点とされる。その金字塔が山中城跡だ。
関東ローム層の粘土質を巧みに活かし、水を使わない「空堀」に複雑な畝を施す技法は、豪雨でも崩れにくい。石材の調達や輸送が極めて難しかった箱根の山中において、短期間で難攻不落の要塞を出現させた合理主義。軍事的機能美と自然との調和は、現代の建築史家や軍事アナリストをも唸らせる。