茹でないそうめんの真相|放置だけでコシが劇的進化する科学的理由
「茹でないそうめん」は現代の調理技術として極めて合理的だが、すべてのケースにおいて万能というわけではない。個々人の嗜好や家庭環境に応じた向き不向きを冷静に見極める必要がある。
【この調理法をおすすめできる人】
第一に、「小さな子供の世話やテレワークで、コンロの前に立ち続けられない人」である。火を消した時点で火事や吹きこぼれのリスクが消え去るメリットは計り知れない。第二に、「そうめんをお弁当に持参したい人や、家族の食事時間がバラバラな家庭」だ。3時間経過しても麺が団子状に固まらない特性は、作り置きにおいて絶大な威力を発揮する。
【慎重になるべき・従来法を検討すべき人】
一方で、「ラーメンのバリカタのように、極端に芯を残した硬い食感を愛好する人」には向かない。余熱調理は麺の中心部まで均質に水分を行き渡らせるため、芯だけを硬く残すグラデーションのある仕上がりにはなりにくい。また、徳島の手延べ半田そうめんなど「うどん並みに太い乾麺」を使用する場合は、通常の茹で時間が5分以上と長いため、余熱だけでは熱量が足りず失敗しやすい。麺の規格に応じた柔軟な使い分けが肝要である。