絶望を笑いに変える言葉の引力!作家・岸田奈美が届ける家族の真実
岸田奈美の名を映像の世界へと決定づけたのが、原作エッセイ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』のドラマ化だ。NHK(日本放送協会)が手がけたこの連続ドラマは、従来のホームドラマの定型を鮮やかに打ち破る大傑作となった。
主人公・七実役を演じた河合優実の圧倒的な存在感と演技力は、原作者である岸田奈美の分身として画面の中で躍動した。怒り、笑い、戸惑いながらも家族を抱きしめるその姿は、視聴者の魂を激しく揺さぶった。単なる美談に仕立て上げず、人間の生々しい感情の機微を丁寧に掬い取ったNHKの制作姿勢と大九明子監督の演出は、上質なヒューマンドラマとしてギャラクシー賞をはじめ数々の栄誉に輝いた。