「遺憾砲」はなぜ発射され続けるのか?外交問題とネット政界の裏側
デジタル時代の情報エコシステムも、この現象を後押しする大きな要因だ。防衛省や外務省の官房長官記者会見が終わるや否や、マスメディアは速報記事を打ち出す。そして、そのニュースがYahoo!ニュースやX(旧Twitter)に配信された瞬間、瞬く間に数千件ものコメントが殺到する構造が出来上がっている。
アルゴリズムは感情を揺さぶる投稿や極端な意見を優先して拡散するため、「また遺憾砲か」「遺憾の意しか言えない政府」といった刺激的な批判コメントがタイムラインの最上部に駆け上がる。新聞やTVといった従来型マスメディアの冷淡な報道ぶりと、SNS上の過熱する感情的反応。この二層構造が相互に作用し合い、世論の苛立ちを絶えず増幅させ続ける装置となっているのだ。