プロが明かすエモい写真の撮り方とレトロエフェクトの設定裏技
画面をスワイプすれば、超高解像度で描写された鮮明すぎる画像が無数に流れてくる時代だ。しかし、ミレニアル世代やZ世代をはじめとする若者たちが手にとっているのは、驚くべきことに半世紀前の技術体系に属する撮影ツールである。レンズの歪みやフィルム独特の粒子感、予期せぬ光の漏れ。そうした不完全さこそが、かえって一期一会のリアルな空気感を醸し出す。
その象徴と言えるのが、富士フイルム株式会社が手掛けるロングセラー商品「写ルンです」の世界的再評価だ。現像するまでどんな仕上がりになるか分からない高揚感、現像紙の上に現れる独特の発色は、デジタルネイティブ世代にとって最もフレッシュな体験となった。同時に、中古のフィルムカメラ市場は年々過熱を見せており、使い捨てカメラの気軽さとオールドレンズの深い味わいが、日常の記録をドラマチックなストーリーへと昇華させている。