3Dモデルの横顔が不自然な原因とは?プロが明かす黄金比と修正術

3Dモデルの横顔が不自然な原因とは?プロが明かす黄金比と修正術についての疑問解決ガイドを徹底解説します。

モデリング初心者が最も陥りやすい最大の罠が、「正面図と横面図を100%完璧に一致させようとする執着」です。手描きで制作されたイラストの三面図は、絵画的な魅力を優先しているため、数学的・幾何学的には同一空間上に存在できない矛盾を必ず孕んでいます。

例えば、正面図で描かれた大きな瞳の幅を横面図の奥行きにそのまま投影すると、側頭部の耳の位置まで眼球が食い込んでしまいます。プロのモデラーは、三面図を「絶対の設計図」ではなく「質感とニュアンスのガイドライン」として扱います。正面図の印象を最優先にしつつ、横顔では解剖学的に無理のないラインへ大胆にアレンジ(逃がし)を加えるのが鉄則です。

この矛盾を解消し、表情アニメーション時にも崩れない横顔を実現するのが「キャラクターモデリングトポロジー」の設計です。特に重要なのは以下の2つのエッジループ構造です。

1. 口輪筋を取り囲む同心円状のポリゴンループ
唇の端(口角)から放射状に広がるのではなく、口の周囲をリング状に周回するトポロジーを構築します。これにより、横から見たときに唇の厚み(バーミリオンボーダー)を維持しつつ、口を開閉した際にも頬のメッシュが引きつれるのを防ぎます。

2. 鼻翼から顎先へ抜けるチークライン(頬骨ループ)
小鼻の脇からほうれい線に沿って顎先へと流れるエッジラインを明確に確保します。このラインがしっかり定義されていると、真横および斜めアングルにおいて、頬の丸みと口元の前後関係が破綻せず、美しい陰影が落ちるようになります。

山下 哲也

山下 哲也

自動車・モビリティライター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。