江戸の屋台は元祖ファストフード!寿司がおにぎりサイズだった驚きの理由
寿司と並び、江戸の屋台で圧倒的な人気を博したのが天ぷらと蕎麦です。どちらも立ち食いですぐに食べ切れるよう、徹底した工夫が凝らされていました。
江戸の天ぷらは、芝エビやアナゴ、コハダ、イカといった江戸前の小魚をゴマ油で香ばしく揚げたものが主流でした。長屋での揚げ物が禁じられていた庶民にとって、揚げたて熱々の天ぷらを食べられる屋台は至福の場所でした。当時は箸を使わず、竹串に刺した状態で提供され、大根おろしを溶かしたツユに串ごとドボンと浸して立ち食いするのが定番でした。片手で手軽に食べられ、油で手が汚れない機能的な工夫です。
一方、屋台蕎麦の代名詞といえば「二八蕎麦(にはちそば)」です。蕎麦粉8割・小麦粉2割で打たれた喉越しの良い麺を熱いダシ汁で流し込む「ぶっかけ」は、せっかちな江戸っ子の気質に完璧に合致しました。夜になると、天秤棒の両端に行灯と調理器具をぶら下げて歩く「夜鷹蕎麦(よたかそば)」が街中を巡回し、夜遅くまで働く人々の胃袋と身体を温めました。