15秒の熱狂に呑まれる日本:2026年、なぜ「短縮動画」が社会の注意力まで変えてしまったのか
「本編を見る時間があったら、切り抜きを10本見たい」。渋谷のカフェで取材に応じた女子大学生(20)は、迷いなくそう答えた。彼女にとって、動画とは「観賞するもの」ではなく「感情を素早く摂取するためのサプリメント」なのだという。
この需要を支えているのが、通称「クリップ職人」と呼ばれる無数の個人クリエイターたちだ。人気ストリーマーやタレントの数時間に及ぶ生配信から、最も衝撃的な瞬間だけを抽出し、見やすく編集して投稿する。彼らの手によって加工された短尺映像は、元動画の何倍もの再生数を叩き出すことも珍しくない。本編の存在価値が、切り抜き動画を供給するための「素材」へと逆転する現象すら起きている。