中国の静止軌道覇権を加速させる「長征7A」――2026年最新打ち上げラッシュと日本の宇宙安全保障への衝撃
長征7号の派生型として誕生したこの機体は、ケロシンと液体酸素を推進剤とする第1段・第2段の上に、液体水素と液体酸素を用いる第3段を組み合わせた3段式構造を採用している。環境負荷の高い有毒推進剤(ジメチルヒドラジン)に依存していた旧世代機からの全面的な脱却を果たした点も、運用面における大きな躍進と言える。
全⾧約60メートル、離陸重量は約570トンに達する。最大の特徴は、直径3.35メートルのコアステージの周囲に4本のブースターを配置した強固な構造だ。静止トランスファ軌道への7トン級投入能力は、中国が誇る巨大通信衛星プラットフォーム「東方紅5号(DFH-5)」の運用に最適化されている。より重く、より大電力を消費する次世代衛星を一度の打ち上げで正確に送り込める足腰の強さこそが、この機体の本質である。