「ヒゲの殿下」寬仁親王の波乱の生涯|家族の絆と壮絶な闘病の真実
国民に親しまれた華やかな活動の裏で、親王の後半生は病魔との凄まじい闘いの連続でした。1991(平成3)年に食道がんが見つかって以来、下咽頭がん、喉頭がんなど、生涯で受けた手術は実に通算16回に及びます。
声を失うリスクを抱えながらも手術を重ね、晩年には人工喉頭を使ってかすれ声を響かせながら公務や講演を続けられました。その姿は、病に苦しむ多くの国民に勇気を与え続けました。
さらに親王は、自らがアルコール依存症であることを包み隠さず公表し、専門病院に入院して治療に専念したことでも知られています。皇族が自らの弱さや依存症というデリケートな問題を赤裸々に語ることは前代未聞でしたが、「同じ病に悩む人たちの偏見をなくしたい」という強い覚悟がありました。最終的な死因は多臓器不全で、2012年6月6日、66歳でその激動の生涯を閉じられました。