高岡蒼佑の現在地!アパレル事業と格闘技挑戦、そして電撃復帰の裏側
高岡蒼佑という俳優の軌跡を振り返る上で、2000年代の日本映画界に残した爪痕を外すことはできない。井筒和幸監督の映画『パッチギ!』(2005年)で見せた李安成役の眼光。その圧倒的な熱量は、観客の心に鋭いナイフのように刺さった。続く『クローズZERO』シリーズでの伊崎瞬役、そして社会現象となったドラマ『ROOKIES』での若菜智哉役。2000年代後半に一世を風靡した青春ヤンキー映画において、彼の存在は作品のリアリティと熱量を決定づける要であった。
大手事務所スターダストプロモーションの中核俳優として活躍し、国民的女優の宮崎あおいとの結婚でも大きな注目を集めた。しかし、時代の寵児であった彼を襲ったのが、2011年のフジテレビに対するSNS上の発言騒動だ。ネット空間とメディアを巻き込んだ狂騒曲のなかで、彼は芸能界の表舞台から急激に距離を置くこととなった。
不器用なまでに己の信条を貫き、一切の妥協を許さない生き様。世間からの猛烈なバッシングと称賛が渦巻くなか、彼は静かに、しかし着実に次の生き方を模索し始めていた。