「ギコギコはしません」の真相!鋸の常識を覆す元ネタとプロの切り方

「ギコギコはしません」の真相!鋸の常識を覆す元ネタとプロの切り方を徹底追究! 読者が気になる 情報と解説を分かりやすく展開します。

日本伝統の和鋸において、のこぎり ギコギコしない理由は刃の「目」の向きにあります。海外で普及している西洋鋸が「押して切る(Push Saw)」タイプであるのに対し、日本の伝統的なノコギリは手前に「引く時に切る(Pull Saw)」構造で作られています。

刃をよく観察すると、刃先がすべて手前側(柄の方向)に向かって傾斜して並んでいます。押す時には木を削る作用が働かず、手前に引いた瞬間に木肌へ刃が食い込んで繊維を断ち切る設計です。押す動作の役割は、単に「次の引きしろを作るために元の位置へ刃を戻す」だけに過ぎません。

もし「ギコギコ」と押す時にも強い力をかけてしまうと、薄い鋼でできた刃身に強い圧縮応力がかかり、刃がたわんで木材に噛み込む原因になります。刃が曲がれば切り口は斜めに歪み、最悪の場合は刃の破損にもつながります。引く時にだけ力を乗せ、戻す時は完全に力を抜く――これこそが、無駄な摩擦をなくしてスムーズに切り進めるための合理的メカニズムです。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

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