2026年、下町再編のリアル:揺れる「イトーヨーカドー 曳舟」に見る大型スーパー生き残り狂騒曲
曳舟駅周辺の景色はこの十数年で激変した。高層タワーマンションが立ち並び、若い共働き世代や子育て世帯が流入する一方で、駅から少し離れれば築数十年の木造住宅が並ぶ昔ながらの街並みが残る。この新旧の住民層の乖離こそが、店舗運営における最大の難所だ。
新住民が求めるのは、時短につながる惣菜や簡便調理キット、そして仕事帰りにサッと買える利便性だ。対して長年の地元住民は、新鮮な生鮮食品の小分け販売や、丁寧な接客、そして店内でひと息つける憩いの場を求める。価格感度も時間の使い方も異なる両者を、同一フロアで引き留め続けることができるのか。バイヤーと店長の手腕が問われている。