高齢者は何歳から?知らぬと損する定義引き上げと負担増の境界線
制度の揺らぎに最も敏感に反応しているのが民間マーケットだ。医療・介護・ヘルスケア産業では、従来の「65歳以上シニア向けビジネス」という大雑把な括りはすでに崩壊している。
現在、産業界がターゲットとするのは、可処分所得も行動力もある65〜74歳の「アクティブシニア」と、要介護リスクや認知機能低下に対応したケアを必要とする75歳以上の「ケアシニア」の完全な二極化だ。前者はフィットネス、リスキリング、旅行市場の主役であり、後者は在宅医療や介護テックの対象となる。
民間サービスを利用する側にとっても、この産業構造の変化は見逃せない。70代前半までは自ら健康維持に投資して介護リスクを遠ざけ、75歳以降のケアフェーズに備えて資産を温存するという、二段階のライフサイクル設計が求められている。