Steam「おま国」はなぜ起きる?販売制限の真相と2026年の現状
消費者に不利益を強いるように見える「おま国」や「おま値」ですが、法律上の違法性という観点では極めてグレー、あるいは現行法上は合法と整理されるのが一般的です。
独占禁止法が禁じる「不当な取引拒絶」や「差別対価」に該当するのではないかという議論は古くから存在します。しかし、メーカー側には「どの地域に、どの価格で、どの流通経路を使って商品を販売するか」を決定する営業の自由・契約締結の自由が認められています。地域ごとに市場規模、流通マージン、プロモーション費用、為替リスクが異なる以上、地域差を設けて価格設定や供給可否を決めること自体を直ちに独占禁止法違反と断定することは困難です。
ただし、欧州(EU)においては状況が異なります。欧州委員会は域内単一市場の原則を重視し、国境を越えたゲームの購入を阻む「ジオブロッキング(地理的制限)」を行ったとして、Valveおよび大手パブリッシャー数社に対して多額の制裁金を科した判例が存在します。一方、日本国内の法規では地域間ブロッキングを直接規制する法律が存在しないため、パブリッシャー側の自主的な経営判断に委ねられているのが実情です。