箱根で相次ぐ地震の原因と大涌谷の異変!行く前に知るべき安全対策
箱根の鼓動を測る最大の震源域は、やはり大涌谷周辺の浅い地下にある。GNSS(全球測位衛星システム)の連続観測データを見れば、山体膨張を示す基線のわずかな伸びと、傾斜計に現れる微細な地殻変動が明確に記録されている。地下数キロメートルに蓄積された高圧の流体が上部へと圧力をかけ、岩盤を歪ませている証拠だ。
気象庁が設定する噴火警戒レベルは、単に揺れの回数だけで機械的に引き上げられるわけではない。微小地震の頻度、山体膨張の速度、そして噴気孔から噴出する火山ガスの成分比率(二酸化硫黄や硫化水素の濃度変化)を総合的に突き合わせ、危険度を多層的に判定している。地表の噴気活動が激しさを増しても、地下深部からの新たなマグマ供給シグナルが乏しければレベル維持と判断されることもある。数値の裏側にある「どの深さで何が動いているか」という構造変化を読み解くことが、安全判断の分岐点となる。