桂歌丸の若い頃は驚きの美男子!壮絶な下積みと名跡襲名の真相
どん底の生活から救いの手を差し伸べたのが、兄弟子であった桂米丸 (4代目)だった。米丸の計らいによって復帰を果たした彼は、名を「桂米坊」、そして1964年に「桂歌丸」へと改名する。
一般的に落語界では、芸歴を重ねて大看板になると師匠の名跡や由緒ある大名跡を襲名することが多い。しかし歌丸は、五代目今輔の名跡を継ぐ話が浮上した際も頑なに固辞し、生涯「桂歌丸」の名を貫き通した。「歌丸」という名は、自身が極貧と挫折の底から這い上がり、血の滲むような修行の末に自力で大きくした名前である。その名に対する誇りと、育ててくれた四代目米丸への深い感謝の念が、この決断の背景にはあった。