ダイオウイカは食べ物になる?まずい理由や主食・生態の真相
人間にとっての食用価値は皆無に近いダイオウイカですが、深海生態系の中では獰猛かつ優秀なハンターとして君臨しています。彼らは漆黒の海で一体何を「食べ物」として捕食しているのでしょうか。
捕獲個体の胃の内容物調査や海洋研究機関のビデオ観測データから、ダイオウイカの主食は深海魚(ソコダラ類、ハダカイワシ類など)や中型のイカ類(ホタルイカモドキやツツイカ類)であることが判明しています。餌の乏しい深海において、動く生物を手当たり次第に襲う日和見的な捕食者であり、時には同種同士で共食いを行うことも確認されています。
捕食の主武器となるのが、2本の長い「触腕(しょくわん)」です。触腕の先端にある吸盤には、ノコギリ状の鋭い角質環が備わっており、一度捉えた獲物を決して逃しません。直径30センチメートルを超える巨大な眼で深海の僅かな光や獲物の生体発光を感知し、待ち伏せや奇襲によって獲物を絡め取ると、中心部にある強靭な「カラストンビ(嘴状の顎片)」で骨ごと肉を噛み砕いて嚥下します。