日本に似た国旗の真相!パラオやバングラデシュの由来と誤解を徹底解明
パラオやバングラデシュの国旗を見た多くの日本人が抱く最大の疑問が、「なぜ丸が中央ではなく、わずかに左(旗竿側)に寄っているのか」という点です。ここにも「日本の太陽を中心から外し、敬意を表した」という俗説が存在しますが、これも旗章学の専門的見地から完全に否定されています。
丸が旗竿側(ホイスト側)に偏っている物理的な理由は、「風になびいた際の視覚的補正(オプティカル・センタリング)」です。国旗はポールに掲揚されて風を受けると、竿から遠い布端(フライ側)が激しく波打ち、視覚的に縮んで見えます。もし幾何学的な中央に円を配置すると、風が吹いた際に円が右端に偏って見えてしまう現象が起こるのです。
旗がはためいている瞬間にも、人間の目に円がちょうど中央にあるように見せるため、最初から意図的に旗竿側へ数パーセント寄せて配置する技法は、世界の旗章デザインにおいて広く用いられています。
数値設計を比較すると、その緻密な計算が浮き彫りになります。バングラデシュの国旗(縦横比3:5)では、円の中心は横幅を20等分したうちの旗竿側から9つ目のライン(全体の45%の位置)に配置されています。パラオ国旗(縦横比5:8)でも同様に、横幅の幾何学的中心から左へオフセットされています。他国への遠慮ではなく、ポールに掲げられた瞬間の美しさを極限まで追求した、極めて合理的かつ工学的なデザインアプローチなのです。