BtsのTシャツ騒動の真相と教訓|2026年現在の現在地を徹底追跡
騒動が決定的な局面を迎えたのは、2018年11月8日の夜でした。翌9日に生放送を控えていた『ミュージックステーション』の番組公式サイトおよび所属レコード会社より、「BTSの出演見送り」が突如として発表されたのです。来日直前での出演キャンセルは音楽業界でも極めて異例であり、全国ニュースのトップ項目として報じられました。
発端となったのは、メンバーのジミン(JIMIN)が過去の動画コンテンツやプライベートで着用していた一着のノースリーブTシャツでした。このTシャツの背面には、第二次世界大戦末期に日本へ投下された原子爆弾のキノコ雲の写真、祖国解放に歓喜して万歳をする韓国民衆の写真、そして「PATRIOTISM(愛国心)」「OURHISTORY(私たちの歴史)」「LIBERATION(解放)」「KOREA(韓国)」という英単語が反復してプリントされていました。
この着用画像がSNSを通じて日本国内で拡散されると、「唯一の戦争被爆国である日本への配慮を著しく欠いている」「被爆者を愚弄しているのではないか」という批判が急速に拡大しました。当時、日韓間ではいわゆる元徴用工訴訟の韓国大法院判決が出た直後(2018年10月末)であり、外交的・政治的な緊張が最高潮に達していたタイミングも重なりました。
テレビ朝日は公式声明において、「以前にメンバーが着用されていたTシャツのデザインが波紋を呼んでいると一部で報道されており、番組としてその着用意図をお尋ねするなど所属レコード会社と協議を進めてまいりましたが、総合的に判断した結果、今回の出演を見送ることとなりました」と説明。この決定は日本国内にとどまらず、英BBC、米CNN、ニューヨーク・タイムズなど世界の主要メディアが一斉に「K-POPスターの原爆Tシャツ問題」としてトップニュースで報じる事態へ発展しました。