2026年春、水面が輝く歴史の川辺へ——「地蔵 寺川」で蘇った清流と地域再生の現場を歩く
この地域において、川とお地蔵様は切っても切れない縁で結ばれている。古くから水害を防ぐ守り神として、あるいは生活用水の恵みに感謝を捧げる対象として、川沿いには多くの石像が建立されてきた。
「子どもの頃はこの川で泳ぎ、お地蔵さんの前に野の花を供えるのが当たり前だった」と、近所に住む70代の男性は目を細める。時代が変わり、水辺と人との距離が離れかけた時期もあったが、信仰と暮らしが一体となった歴史的背景があったからこそ、今回の再生プロジェクトにおいても住民の心理的な結びつきが途切れることはなかった。