ズッキーニ栽培の成否を分ける受粉術!実がぐんぐん育つプロの極意
「受粉したはずなのに実が大きくならず、ぶよぶよになって腐敗した」という現象の多くは、病気ではなく着果不良(生理障害)に起因している。
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の研究報告によると、受精が不完全だった果実は、植物ホルモンであるオーキシンの分泌が途絶え、母株から不要な組織として自己切断(アブシシン酸の働きによる離層形成)される。これが、幼果が黄色く変色して脱落するメカニズムだ。
受粉以外の要因も見逃せない。梅雨の長雨による日照不足、過剰な窒素肥料による「つるボケ」、あるいは土壌の極端な乾燥や過湿も花粉の稔性(受精能力)を著しく狂わせる。特に多湿環境下では雄花の花粉が水分を吸ってダマになり、雌しべにうまく付着しなくなる。雨予報の日の前日には、開花直前の雌花と雄花に小さな紙袋やアルミホイルを被せて雨除けを施し、翌朝袋を外して受粉を行うといった工夫が決定的な差を生む。